研究概要


本研究室では「新規機能性有機分子の設計、合成、および反応性に関する研究」を総括研究課題とし,有機化学的手法を用いて主に構造有機化学・複素環化学・生物有機化学の観点から研究を行っている。面性キラリティーを持つシクロファン分子や補酵素NAD類似機能を持つ生体モデル分子,天然物類似の生物活性機能を有する天然物アナローグなど,様々な機能性分子の合成と機能探索を研究対象としている。具体的には,

  (1)構造由来の独自機能を活かした分子設計,
  (2)機能性複素環分子の新合成法の開発,
  (3)非天然型有機触媒と新規有用反応の探索,
  (4)動的不斉変換法の開発,
  (5)天然型および非天然型の生物活性化合物の合成と機能に関する研究,

を主な研究課題に定めて研究を進めている。特に分子構造と機能性発現機構の関係に着目し,分光学的手法,結晶解析,計算化学的手法を用いた構造解析と,不斉有機合成,生物活性機能への応用を指向している。
(S)-[10]parapyridinophane
(R)-[10]parapyridinophane