教員挨拶

古川 行夫
FURUKAWA, Yukio


早稲田大学理工学術院 教授・理学博士
先進理工学部化学・生命化学科
先進理工学研究科化学・生命化学専攻
先進理工学研究科先進理工学専攻

経歴


連絡先
〒169-8555東京都新宿区大久保3−4−1
居室:62号館地下1階05号室
Tel: 03-5286-3244(直通)
内線: 3714
E-mail: furukawa@waseda.jp


学生諸君へのメッセージ

 理学と工学を融合した「理工学」という考え方を,世界に先駆けて打ち出したのは早稲田大学です.古川研究室では,化学における基本法則を明らかにし(理学),それらの成果を応用に生かしてゆくこと(工学)を基本理念として,教育目標「知性,創造性,品位をもち,社会を興す研究者となろう」のもと,企業,大学などで活躍できる研究者を育成しています.
 古川研究室は,「構造化学」の研究室です.構造化学とは,分光学やX線回折などを用いて,物質を構成する分子などの電子構造や分子構造,さらに,分子集合体である固体(結晶,アモルファス状態)の構造を研究する分野です.古川研究室では,構造とともに物質の電気的性質も研究し,構造と物性の関係を明らかにしています.応用として,有機物を材料とした電子デバイス(有機EL,有機トランジスタ,有機太陽電池),すなわち,「有機エレクトロニクス」に関する研究を行っています.
 学生時代には,心のどこかに,なにかやりがいのあることをしたい,充実感を得たいという気持ちがあるのではないかと思います.研究者を目指す人は,大学院に進学し,研究に打ち込んで充実感を得てほしいと思います.優秀な研究者となるためには,(1) 知性,(2) 感性,(3) 持続力,が重要です.実験科学では,実験を計画し,結果をえて,考察しますが,それには「知識」と「技術」が必要です.結果が出たときや新しい現象に出会ったとき,考察して正しい結論を導く必要があります.結果が期待していたことと違った場合でも,その事柄をきちんと考察すると新しい成果に至ることもあります.それには,考察を行うための「思考」が重要です.学部の講義や実験では,実験の技術,様々な知識や知識を得る方法,思考方法を勉強します.大学では,これまで勉強したことのない講義や実験があり,難しいと感じることがあると思いますが,そのような講義や実験を理解することにより,自分の能力を高めることができます.また,研究テーマを選ぶときや,研究の岐路に立ったとき,研究者の「感性」によって進む方向が異なります.より大きな成果が得られる方向を選ぶ感性が重要です.また,研究の成果はすぐには出ません.それでも様々な工夫を重ねるとうまくゆくようになりますが,その間,継続して実験に取り組む「持続力」が必要です.大学院で,実際に研究を進めてゆくと,しばしば問題に直面します.そのときには,その問題に真剣に取り組み,基礎を勉強し,先生,先輩,友人,後輩たちと議論を重ね,実験を行ない,自分の力でその問題を解決することが重要です.このようにして得た力は本物です.本物の力を身につけると,様々な分野において活躍することができるようになります.人まねで終わらないで,新しい道を切り開いてほしいと思います.基礎を理解することが先進的な研究につながりますが,勉強しすぎると独創性を失います.また,学生時代には,様々な経験で情操を高めることも重要です.遊ぶときは遊び,学ぶときは学ぶという集中力が大切です.学問に王道なし.今の世代の人たち以上に学ばなければ,次の世代の人になることはできない.がんばれ,若者たち!